overview ベビーマッサージについて
母から子へ
代々受け継がれていたベビーマッサージ
one of the traditional culture
ベビーマッサージは、近年のブーム的な印象をもつ方もいらっしゃいますが、実は、世界各地で古くから子守唄のように大切な習慣(文化)として受け継がれていたものです。
しかし、イギリスで起こった産業革命を機に人々の生活スタイルは変化し、19世紀末には育児習慣にも影響を及ぼし、欧米をはじめとした国々で失われていった育児文化のひとつになってしまいました。
その後1950年代に入ると、ベビーマッサージを習慣としているウガンダの乳児たちと、習慣としていないアメリカの乳児たちを対象に、からだの発達(「首がすわる」「腰がすわる」「立って歩く」など)の時期について比べる調査が行われました。その結果は、ウガンダの乳児たちのほうが、すべての発達において平均1〜2ヶ月早いというものでした。
この結果からベビーマッサージが見直され始め、効果の研究もされるようになり、脳神経やからだの発達への効果だけではなく、免疫力を高める効果や、赤ちゃんの情緒の安定、深い睡眠にもはたらきかけることがわかってきました。
また、マッサージをするママ・パパにとっては、赤ちゃんのからだに触れる習慣ができることで、赤ちゃんの体調の変化に気づきやすくなり、さらにご自身へのリラックスタイムにもなるものです。
アタッチメント・ベビーマッサージとは
attachment baby massage
「アタッチメント」とは、発達心理学に使われる言葉で、「愛着」または「愛着関係」と訳されます。「くっつく」というニュアンスもあり、「互いを大切な存在と思い合う」ことを意味します。
日本アタッチメント育児協会の「アタッチメント・ベビーマッサージ」は、「親子のアタッチメントを育みながら、育児を楽しむこと」をテーマに組み立てた、協会独自のプログラムです。
親子のアタッチメントを育む―それは赤ちゃんにとって人生最初の「コミュニケーション」。その子にとってのコミュニケーションの原体験(人の生き方や考え方に大きな影響を与える幼少期の体験)となります。
そして、言葉以外のコミュニケーションを原体験に持つことは、言葉や文化が違っても通じ合える実体験になり、これからの人生の対人関係の築き方、ひいては、その子の人格形成に影響していきます。また、親と子の愛着は、その子に「自分は愛されている存在」だという気持ちも育くまれ、自己肯定感が備わっていきます。